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東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅
カンパーニャ と ローマ・ヴァティカン イタリア
第四部 ローマ・ヴァティカン編
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D14. ウルバヌス8世の礼拝堂 (ヴァティカン博物館 -13.)
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人々が素通りするウルバヌス8世の礼拝堂
ラファエロあるいは彼の弟子たちの作品が残る火災の間を出ると、とても小さな礼拝堂に入る。
殆どの人々が素通りするこの小さなスペースが、「ウルバヌス8世の礼拝堂」と呼ばれる場所なんだ。
手持ちのガイド・ブックにも載っていないこの場所は、ヴァティカン博物館の中でも全く重要性の無い部分なんだろうね。
全盛期のバロック美術を育て上げた ローマ法王ウルバヌス8世とベルニーニ
法王ウルバヌスといえば、十字軍の提唱者となったウルバヌス2世が有名だよね。じゃあ、この礼拝堂の主でもあるローマ法王ウルバヌス8世って何者 ??
ウルバヌス8世の礼拝堂の壁には、彼の生家バルベリーニ家の三匹の蜜蜂の紋章(右の画像)が残っている。そのバルベリーニ家は、元々はフィレンツェの裕福な商家だったんだ。
そのバルベリーニ家は、バロックの芸術家たちに様々な作品を注文していた。そしてマッフェオ・バルベリーニが法王ウルバヌス8世となってからは、教皇庁の莫大な財産をバロック美術に注ぎ込み、ローマにバロックの全盛時代が開花したわけだ。
ローマ法王ウルバヌス8世と バロックの巨人ベルニーニ
そんなローマ法王ウルバヌス8世がローマのバロック芸術に寄与した最大の貢献は、バロック美術の巨人ベルニーニを重用したことかな。
法王ウルバヌス8世の命により、ベルニーニはサン・ピエトロ大聖堂に残る天蓋(バルダッキオ)を制作し、スペイン階段の下のバルカッチャ(老いぼれ舟)の泉を作り、バルベリーニ広場にトリトーネの泉を残したんだ。
ベルニーニの才能を愛しローマの為に多くの作品を制作させた法王ウルバヌス8世は、「ベルニーニはローマのために生まれ、ローマはベルニーニのためにある」とまで言ったとの話もある。
ローマに見るバロックの巨人ベルニーニの作品は後で見るとして、とりあえずはヴァティカン博物館の中の続きを書かなきゃね。
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