ヨークの歴史 - 古代ローマ帝国からノルマン・コンクエストまで（イギリス）


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参考. ヨークの歴史
（古代ローマ帝国からノルマン・コンクエストまで）

西暦71年、イタリアのローマから発してブリタニア（ブリテン島、イギリス）にまで勢力を拡大し、ロンドンを建設した古代ローマ帝国が、ブリテン島北部（スコットランド）のピクト人の反攻を抑えるために、現在のヨークの地に要塞都市「エボラクム」を建設した。エボラクムはその後もローマ軍団の駐屯地となった。
西暦122年、古代ローマ帝国皇帝ハドリアヌスの命により、ヨークの北（今のスコットランドとイングランドとの国境付近）でハドリアヌスの長城（城壁）の建設が始まった。
西暦211年、古代ローマ帝国皇帝セプティミウス・セウェルスがエボラクムで亡くなり、息子のカラカラとゲタが継承した。
西暦306年、コンスタンティヌスがエボラクムおいて軍団から皇帝に推挙された。
西暦367年、ブリタニア（ブリテン島、イギリス）北部のピクト人が南に向かって大攻勢をかけた。
西暦410年、蛮族の侵入に手を焼いた古代ローマ帝国は、本拠イタリア防衛のためにブリタニアに駐屯していた軍団を撤退させた。その後、アングロ・サクソン諸族がブリテン島に侵入し、エボラクムも彼らの支配下に落ちた。以後、エボラクムの街は「イオフォーウィック」と呼ばれた。

西暦625年、ノーサンブリア王エドウィンがケントの王女エセルブルガと結婚した。既に聖アウグスティヌスの布教によってケントはキリスト教を受け入れており、王女エセルブルガはキリスト教徒だった。
西暦627年、ノーサンブリアの王エドウィンが王妃エセルブルガの影響によってキリスト教を受け入れ、後にヨーク・ミンスター（大聖堂）となる聖使徒ペテロ教会で洗礼を受けた。

余談だが、エドウィンはスコットランドのエディンバラに侵攻したことがある。「エディンバラ」の名は、このエドウィンから来ているとも言われる。つまり、「エドウィン」の「ブルグ（街あるいは城）」というわけだ。
西暦633年、ウェールズのグウィネズ王国とアングロ・サクソンのマーシア王国との連合軍に敗れたノーサンブリア王エドウィンが戦死。ヨークは略奪され、次のノーサンブリア王はキリスト教を捨てた。

西暦867年、現在のヨークの街（エボラクム、イオフォーウィック）がヴァイキングの手に落ちた。彼らは街を「ヨーヴィック」と呼んだ。（現在のヨークの街にある人気のアトラクション「ヨーヴィック・ヴァイキング・センター」の名は、ここから来ているわけだね。）

ちなみに、9世紀半ばのヴァイキングの活動は非常に活発で、西暦844年にはイベリア半島のリスボンやセビリアをヴァイキングが略奪している。翌年にはセーヌ川を遡ったヴァイキングがパリも略奪したんだ。
西暦954年、アングロ・サクソン人がヴァイキングを駆逐し、ヨークの街を奪い返した。

西暦1066年、イングランド南部のペヴェンシーの海岸に上陸したノルマンディー公ウィリアム（征服王ウィリアム1世）がヘイスティングスの戦いに勝ち、イングランドの王位についた。しかし、現在のヨーク（当時のヨーヴィック）付近で勢力を維持していた貴族たちは、ウィリアム征服王に臣従しようとはしなかった。
西暦1067年、征服王ウィリアム1世がデーン系貴族たちの反攻を抑え、ヨーヴィック（ヨーク）を支配下に収めた。
西暦1069年、未だに征服王ウィリアム1世に臣従しないヨーク付近の貴族たちがデーン人と共にヨークを攻撃し、ヨークの街が焼失した。その際、当時のヨーク・ミンスター（大聖堂）も焼失した。
西暦1079年、ヨーク・ミンスター（大聖堂）の再建が始まった。完成には約100年を要した。（現在のヨーク・ミンスター（大聖堂）の建設が始まったのは13世紀。）

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