ヨークのセント・メアリーズ修道院(アビー)跡ヨークにはシティ・ウォール(市壁)の外にも歴史的な建物は残されている。例えば、下の画像にあるセント・メアリーズ修道院(アビー)跡。
世界遺産にもなっているスタッドリー王立公園の中のファウンテンズ修道院(アビー)を建設したのは、このセント・メアリーズ修道院から追放された修道士たちだった。900年ほど前にこの場所で修道士たちの内紛があったんだね。
セント・メアリーズ修道院を建設したイングランド王ウィリアム2世では、このセント・メアリーズ修道院を建設したのは誰かと言えば、イングランド王ウィリアム2世だった。西暦1088年頃のことなんだそうな。言うまでもなく、ウィリアム2世は、イングランド征服王ウィリアム1世の息子だね。修道院を建てたウィリアム2世は敬虔なキリスト教徒だった ・・・ とも言い切れないみたい。イングランド南部のカンタベリー大聖堂の大司教となっていたスコラ哲学の父とも言われる聖アンセルムスとイングランド王ウィリアム2世は鋭く対立していたみたいなんだ。 しかし、イタリアのローマにいる教皇に従うキリスト教(ローマ・カトリックと書くべきだね)と王権は対立するのが宿命みたいだよね。上に書いた聖アンセルムスの後輩になるトマス・ベケットはイングランド王の家臣に殺害されているし。
セント・メアリーズ修道院を解散したイングランド王ヘンリー8世そしてローマ・カトリックとの対立という文脈になれば登場するのは、王妃キャサリン・オブ・アラゴンと離婚してアン・ブーリンと再婚することを望んだイングランド王ヘンリー8世だよね。
ヨーク近郊のファウンテンズ修道院と同様に、このセント・メアリーズ修道院も西暦1539年にヘンリー8世によって解散を命じられたんだ。カンタベリーにある聖アウグスティヌスの修道院、ロンドン近郊のセント・オバンスの修道院、アーサー王伝説ゆかりのグラストンベリー修道院などもね。
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