東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

ヴァレンシアの火祭りとバルセロナ

(スペイン 1999年3月)


エル・シド(エル・シッド) 略年表
3. 傭兵隊長

  • 1082年、サラゴサの支配者ムクタディルが死去。彼のタイファ王国は二分され、二人の息子達に分け与えられた。

    ロドリーゴ・ディアス(エル・シド、あるいはエル・シッド)は、王国の西半分を継承したユースフ・アル・ムータミンに仕えることとなった。

    やがて、王国の東半分を継承したムンズィル・アル・ハーイブが、アラゴン王、バルセロナ伯と共に、ユースフ・アル・ムータミンの王国を攻撃してきた。

    アルメナールの戦いにおいて同盟軍を打ち破り、バルセロナ伯ラモン・ベレンゲール2世を捕虜としたのが、「エル・シド」 ロドリーゴ・ディアスだった。君主ムータミンは、ロドリーゴ・ディアスに多くの報酬を与え、更に重用していった。

  • 1083年、ロドリーゴ・ディアスは、君主ムータミンと共に、アラゴン王国の領土に侵攻した。

  • 1084年、侵入してきたアラゴン王サンチョ・ラミレスの軍に対し、ロドリーゴ・ディアス(エル・シド)が大勝をおさめ、多くのアラゴン貴族を捕虜にした。

    ロドリーゴ・ディアスは、サラゴサのフード朝の宮廷において、重要人物となっていた。

  • 1085年、カスティリアのアルフォンソ6世が、かつての西ゴート王国の首都トレドを征服した。

    他方、サラゴサではフード朝の君主ムータミンが死去。その息子アフマド・アル・ムスタイーンがサラゴサの支配者となった。「エル・シド」 ロドリーゴ・ディアスは、引き続きサラゴサの宮廷で重きをなしていた。

  • 1086年、カスティリアのアルフォンソ6世が軍を派遣し、ヴァレンシアを征服した。かつてカスティリアの保護の許にトレドを支配していたカーディルを、ヴァレンシアの支配者とした。

    更にカスティリア王アルフォンソ6世はサラゴサに軍を進めた。しかし、北アフリカからムラービト朝の大軍がイベリア半島に上陸。迎撃のために移動したカスティリア王アルフォンソ6世の軍は、サグラーハスにおいてムラービト朝軍に大敗を喫した。

    やがて、ムラービト朝軍に敗れたカスティリアとサラゴサのフード朝との間に和解が成立。同時にアルフォンソ6世とロドリーゴ・ディアスとの間にも和解が成立し、ロドリーゴ・ディアスのカスティリアへの復帰が認められた。

    その年の12月、カスティリアに復帰したロドリーゴ・ディアスは、トレドにおいて迎えられた。国王アルフォンソ6世は、ロドリーゴ・ディアスに多くの領地を委ねた。更に、ロドリーゴ・ディアスがイスラム教徒の土地を征服した場合には、その土地は彼に与えられるという特権までも認められた。

    ムラービト朝と戦う為、カスティリア王アルフォンソ6世は有能な軍事指揮官を咽喉から手が出るほどに求めていた。それが有能な指揮官「エル・シド」 ロドリーゴ・ディアスに対する厚遇の背景にあった。

  • 1089年、カスティリア王アルフォンソ6世は、ロドリーゴ・ディアスをヴァレンシア方面に派遣した。カスティリアの保護下にあったヴァレンシアを、バルセロナ伯の攻撃から守るためだった。

    バルセロナ伯の軍を撤退させたロドリーゴ・ディアス(エル・シド)は、ヴァレンシアに入城し、カスティリアに対する貢納を受け取った。(下の画像は、現在のヴァレンシア。八角形の建物は「ミゲレーテの塔」。)
現在のヴァレンシア(スペイン)の様子
  • その頃、ムラービト朝の大軍が再びアフリカからイベリア半島に渡っていた。カスティリア王アルフォンソ6世は、ロドリーゴ・ディアスに使者を送り、国王の軍に合流することを命じた。しかし、国王軍が進路を変更したことにより、ロドリーゴ・ディアスの軍は国王軍に合流することが出来なかった。

    ムラービト朝軍は、カスティリア王の軍との衝突を避けるために撤退した。しかし、国王軍に合流し損ねたロドリーゴ・ディアスに対し、アルフォンソ6世は全財産を没収し、妻子を投獄するという厳しい制裁を課した。再びロドリーゴ・ディアスはカスティリア王国を離れることとなった。

【参考】都市別ツアー


【参考】ホテル検索





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