東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

旅行記 「モン・サン・ミシェルの旅」 (フランス)

ついでに、サン・マロ、パリのアンヴァリッド、ナポレオンのお墓参り

7. 世界遺産 モン・サン・ミシェルを後にする (フランス)

世界遺産 モン・サン・ミシェルの砂浜

モン・サン・ミシェルから出るバスに乗り込む前に、ちょいと海辺を散歩する。ちょうど潮が引いていた。下の画像のように、はるか彼方まで砂が広がっていたよ。

フランス北部の世界遺産モン・サン・ミシェルの砂浜

つまり、この辺りは極めて遠浅の海なんだな。それだけでも、潮が満ちる時には、波が押し寄せてくるスピードも早いというわけだ。加えて、このあたりでは潮位の変化も大きいらしい。満月や新月の時期には、このあたりの潮位の変化は 14メートル以上も変化するんだそうな。

つまり、新月や満月の引き潮の時には 15km 以上も沖に引いた海水が、潮が満ちるにつれて猛スピードで浜に押し寄せてくるらしい。そんな潮に巻き込まれて亡くなった方も少なくないと ・・・。そんなことも知らずに私は砂浜を散歩していたわけだね。モン・サン・ミシェルの海辺を歩く時には気をつけないとね。

モン・サン・ミシェルに渡る橋をかける

そんなわけで、砂浜で潮に巻き込まれて亡くなる巡礼の悲劇を避けるべく、海岸とモン・サン・ミシェルの島との間に地続きの道が作られたのが西暦1877年のことだった。それまでの巡礼たちは、潮が引いた砂浜を島まで歩くしかなかったんだそうな。確かにそれは危険だよね。

ところが、モン・サン・ミシェルの島と海岸との間に陸続きの道をつけたことで、潮が流れなくなってしまったんだそうな。その結果、2メートル以上もの砂がたまってしまった。というわけで、既にモン・サン・ミシェルは島ではなくなってしまったと ・・・。

そんなモン・サン・ミシェルを再び島にして、その周囲に海水を満ちさせるというプロジェクトが進んでいるんだそうな。島と海岸を陸続きとしてしまった道を取り壊し、潮の流れを邪魔しない橋をかけるらしい。そのプロジェクトは近々完了するという話。

そうなったモン・サン・ミシェルを再び見に行きたいものだね。但し、モン・サン・ミシェル名物のふわふわオムレツを再び食べるかどうかは考えておこう。プラールおばさんのクッキーはまた買って帰るけどね。

モン・サン・ミシェル近くでバスを止めた無数のヒツジたち

ともかくバスに乗り込み、モン・サン・ミシェルを出発した。ところが、そのバスがやがて止まったまま動かなくなってしまったんだ。何があったんだ ・・・ 。バスの窓から外を見れば、なんと無数のヒツジたちが交差点を占拠しているよ。

フランス北部の世界遺産モン・サン・ミシェル近くでバスを止めた無数のヒツジたち

このあたりのヒツジ料理は美味いらしい。そんな人間たちに対する抗議のデモというわけじゃないだろうけど、ヒツジたちが移動しなきゃ、バスは動けないよね。仕方ない。ヒツジでも数えて、バスの座席で昼寝でもするかね。


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