14. ムツケタの女子修道院
ムツケタの街はずれにある女子修道院にやってきた。この中の礼拝堂が素晴らしいのだそうだ。
無言の修道女
|
聖書を読む修道女 そんなことを考えながら、修道院の敷地を出口に向かって歩く。遠くの小さなお堂の前では、修道女が熱心に本を読んでいた。聖書だろうか。 その彼女が私たちのほうに目を上げた。あ、邪魔しちゃったな。また罪の意識を感じた私は、思わず頭を下げた。 それを見た修道女は、わざわざ立ち上がって深々とお辞儀をする。 ダメだ。彼女たちには勝てない。何をやっても己の罪を意識してしまう。彼女達は、老いてはいても、天使達だ。塀の向こうの現世では、色々と有ったのかも知れないが。
All rights reserved このサイトの画像 及び 文章などの複写・転用はご遠慮ください。
|