東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

ロンドンの風景(イギリス)

セント・ポール大聖堂 (ロンドン)

初めてのロンドンでセント・ポール大聖堂

ロンドンのセント・ポール大聖堂(イギリス) 1993年7月、転勤の為にロンドンに到着したばかりの私はホテルに宿をとっていた。そして、最初の週末。家内はまだ日本だし、一人で時間を持て余していた私は、ロンドンの街に観光に出かけたんだ。

そして最初にやってきたのが、シティの西のはずれにあるセント・ポール大聖堂だった。(最寄駅は地下鉄セントラル・ラインのセント・ポール駅。)

右の画像はそのセント・ポール大聖堂を二階建てバスの二階席から眺めたもの。バスの窓ガラスの汚れが画像にも写っているんだけど・・・。

ダイアナ妃の結婚式が行われた
セント・ポール大聖堂

今は亡きダイアナ皇太子妃とチャールズ皇太子との結婚式が行われたのも、このセント・ポール大聖堂だった。(下の画像はロンドン市内を流れるテムズ川の南岸から眺めたセント・ポール大聖堂。)

セント・ポールをテムズ川の南から眺めた(ロンドン、イギリス)

昔の聖堂が1666年の大火で焼け落ちた後、35年の歳月をかけて1710年に完成したのが今のセント・ポール大聖堂なんだって。

ついでながら、今のイギリスの首都ロンドン(ロンディニウム)の基礎を建設したのはローマからやって来た古代ローマ帝国の人々だったらしいけど、そこにセント・ポール大聖堂の起源となる最初の教会を西暦604年に建設したのはアングロ・サクソン人だったそうな。言うまでもなく、古代ローマ帝国がブリタニア(イギリス)を撤退した後のことだね。

ネルソン提督やウェリントン将軍の墓のある
セント・ポール大聖堂

大聖堂の地下には、多くのイギリスの軍人の墓もある。有名なところでは、ポルトガルでフランス軍と戦い、やがてワーテルロー(ウォータールー)の戦いでナポレオンを打ち破ったウェリントン将軍、そしてトラファルガーの海戦でフランス・スペイン連合艦隊に勝ったネルソン提督のお墓(下の画像)とかね。

ロンドンのセント・ポール大聖堂の地下にあるネルソン提督の墓(イギリス)

ちなみに、ネルソン提督の像はトラファルガー広場を見下ろしている。他方、ウェリントン将軍の像は、金融街シティを見渡している。

話をセント・ポール大聖堂の地下に戻そう。陸軍の軍人のお墓はウェリントン将軍のお墓を取り巻いているし、海軍の軍人のお墓はネルソン提督のお墓を取り巻いている。気の毒なのは空軍の軍人で、既に陸海軍の軍人のお墓が中心部にひしめいているために、隅っこの方に散らばっている。空軍は歴史が浅いからかな。第二次世界大戦中のバトル・オブ・ブリテンでは空軍はイギリスを守って頑張ったのにね。

ロンドンのセント・ポール大聖堂の夜景

さほど知られていないけど、このセント・ポール大聖堂は、日が暮れるとライト・アップされているんだ。シティで仕事を終え、バスタクシーでウェスト・エンドに向かう時には、夜の闇に浮かび上がるセント・ポール大聖堂(下の画像)を見ることが出来るわけだ。

ロンドンのセント・ポール大聖堂の夜景(イギリス)

チャーチル首相とセント・ポール大聖堂

第二次世界大戦の頃、ナチス・ドイツはイギリスの首都ロンドンに空襲を行っていた。もちろん、このセント・ポール大聖堂の周囲にも爆弾が落とされたらしい。当時のイギリスの首相だったチャーチルは、ナチス・ドイツによる空襲が終わるたびに「セント・ポール大聖堂は大丈夫か ・・・ 」と心配していたらしいよ。

セント・ポール大聖堂でイングランド王とされたフランス王太子

かつてフランスの首都パリシテ島にあるノートルダム大聖堂でフランス王とされたのがイングランド王ヘンリー6世だった。(彼は後にテムズ川のほとりのロンドン塔に幽閉されて亡くなったけど ・・・ 。)

逆にこのロンドンのセント・ポール大聖堂でイングランド王とされたフランス王太子がいた。それが後にアルビジョア十字軍を率いてフランス南部プロヴァンス地方の街アヴィニョンを攻略するフランス王ルイ8世獅子王だった。イングランド王ジョン失地王に対して反乱を起こしたイングランドの貴族たちが、フランス王太子を呼び込んだんだ。結局はジョン失地王の息子のヘンリー3世がイングランド王になったんだけどね。


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