葬儀から1週間が過ぎた金曜日、母と一緒に海辺の小さな村へ行った。
漁船の浮かぶ小さな漁港のコンクリートに、母と並んで腰を降ろし海を眺める。
もうすぐ冬だと言うのに、郷里の海の太陽は暖かい。地中海の島を思わせる景色を眺めながら、母と二人で缶コーヒーを飲み、ミカンを食べた。
俺が小学生の頃だよねえ。よくキャンプに行ったよねえ。毎年、夏になるとオヤジが連れて行ってくれた。俺と弟は朝から晩まで海で遊んどったわなあ。やけど、俺より10歳も若い妹は、キャンプのことなんか覚えとらんやろうなあ。かわいそうやなあ。
やけど、中学生になった頃から、俺は反抗期になってしもて、オヤジとは殆ど口をきかんようになってしもた。高校生になってオヤジが入院しても、見舞いにも行かんかった。寂しかったやろなあ。オヤジに悪いことをしたと、よお思うわ。
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