東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

春のポルトガル

(1998年5月)


1998年5月2日(土曜日)

05. シントラの王宮(ポルトガル)

朝の 7時。寒くて目がさめた。おかしいな。ラジエーターの暖房は入っているのに ... 。あらら、窓が開いているよ。昨夜は窓を開けたままで眠っちゃったんだ。

これじゃ風邪をひいてしまう。それに、泥棒サンが入ってきたら、危ないじゃないか ... 。昨夜はそんなに酔ってなかったつもりなんだけどねえ。

熱い風呂に使って暖まり、朝食を済ませる。出発までは宮殿ホテルの庭を散歩。雲の合間からこぼれた陽光に照らし出された村の風景がイイねえ。

王宮のある街 シントラ

9時にはバスに乗り込んで出発。といっても、王宮のあるシントラの街までは、ほんの5分なんだけどね。王宮の前の駐車場でバスを降り、王宮が開く10時まで自由時間だ。

シントラの街(ポルトガル) 山の斜面にある街 シントラでは、ようやく霧が晴れ始めるところだった。

といっても、早起きの街の人々は既に仕事を始めている。開いたばかりの土産物屋さんや、店先にテーブルを並べ始めたカフェをからかいながら、シントラの街を散歩。

余談ながら、詩人のバイロンはシントラの街を「エデンの園」と評したそうな。




ムーアの城 と レコンキスタ(国土回復運動)

ムーア人の城(ポルトガル) 狭い街の散歩に飽きたら、王宮前の広場のカフェで休憩。コーヒーを飲みながら、買ったばかりの絵葉書に旅の便りを書き込む。

シントラの上にそびえる山の上からは「ムーアの城」とよばれる城砦が見下ろしている。

このシントラを見下ろす「ムーアの城」は、711年にイベリア半島に侵入したイスラム教徒が築いた極めて初期の城砦として貴重なものなんだって。その城をキリスト教徒が奪ったのは、レコンキスタ(国土回復運動)の戦いの火が燃え上がっていた 12世紀のこと。

ちなみに、イスラム教徒の侵入やレコンキスタ(国土回復運動)については、下のページが参考になるよ。

関連書籍

参考になる・・・かもしれない本を探してみました。(本の題名をクリックすれば詳細が表示されます。)

カフェ・コン・レテ と カフェ・コン・レチェ

そうそう、私たちがカフェで飲んでいたのは、「カフェ・オレ」。ポルトガル語では「カフェ・コン・レテ」と言う。スペインでは「カフェ・コン・レチェ」と言うらしいから、似たようなもんだよね。

と、言っちゃポルトガル人は怒っちゃうかもしれない。彼らはスペインと一緒にされるのを嫌がるからなあ。(スペイン国内でも、カタロニアやバスクの人々はスペインとは違うと言うことを主張しつづけているけど ... 。)

シントラの王宮

そろそろ10時。シントラの王宮の入口のドアが開く時間だ。入口前の階段に集まる。既に階段にはたくさんの観光客が並んでいる。アメリカ人とドイツ人が多いみたいだ。日本人は私たちだけだった。さすがに日本からの直行便の無いポルトガルでは、日本人のツアーは少ないんだね。

このシントラの王宮(下の画像)は、14世紀に建てられたもの。但し、17世紀に至るまで、何度も増改築の手が加えられているんだってさ。

シントラの王宮(ポルトガル)

上にはシントラの王宮と書いたけど、正式な名前は パラシオ・ナショナル・デ・シントラ Palacio Nacional de Sintra。またの名を パラシオ・レアル Palacio Real 「王の宮殿」とも言う。

上の画像の右半分に白い塔のようなものが写っているでしょ。本当は二つ有るんだけど、角度の関係で一つしか見えないんだけどね。この立派な「塔」、実は台所の煙突なんだ。

王宮の中で目立つのは、ポルトガル名物のアスレージョという絵付きタイルを多用した装飾。それに中国風やインド風の家具。ポルトガルの植民地から送られて来たんだって。ポルトガル最後の植民地マカオは1999年に中国に返還されたけどね。

王宮の中の目玉は、14世紀末に作られた「白鳥の間」。天井に描かれた 27羽の白鳥が美しいんだ。

ちなみにポルトガルの王家は、1910年までこの宮殿を夏の離宮として使っていた。その年、革命によって共和国となったポルトガルでは王制が廃止された。そして、多くのポルトガル王族たちはイギリスへ亡命したんだそうな。

なお、ポルトガルの王制廃止に関しては、「ポルトガル略年表 - 11. 共和制と独裁制」に詳しく書いてあるよ。

シントラの王宮の中にはトイレも売店も無い

残念ながら、このシントラの王宮の中はカメラの使用は禁止されている。だから、このサイトにも王宮内の画像をお見せすることが出来ない。

カメラが使えないから、売店で絵葉書を買うしかない。と、考えていたんだけど、王宮の中には売店も無い。あちこちと見回したんだけど、絵葉書の影も形もない。商売っ気が無いと言うか ... 。

王宮の中に無いのは売店だけじゃない。トイレも無いんだ。そりゃ中世の王宮にトイレが無いってのは、ヨーロッパじゃ珍しくもないよね。だけど、今でもトイレが無いってのは、ちょっと珍しいぞ !!

【参考】都市別ツアー


【参考】ホテル検索


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