東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

ロンドンの風景(イギリス)

リージェント・パーク (ロンドン)

秋の早いロンドンのリージェント・パーク

北海道と同じくらいの緯度にあるロンドンの夏は短いんだ。9月も半ばになれば、まだまだ残暑が続く日本とは違って、ロンドンには秋の気配が漂い始める。

日本では秋といえば、カラッと晴れ上がったキレイな青空が目に浮かぶよね。でも、イギリスでは秋から冬にかけては青空を見ることが少なくなる。雨が降らなきゃ儲けものと言っても良いくらいだ。

ロンドンのリージェント・パークで見た純白のバラ アイスバーグ の花(イギリス)

そんな9月のロンドンに来ていた私が仕事の合間に歩いたのがリージェント・パークだった。さすがに花は少なくなっていたけど、純白のバラの花々(上の画像)が見事に咲き誇っていたよ。なるほど、アイスバーグ(氷山)という品種だけのことはあって、弱々しい秋のロンドンの日光の下で氷山のように輝いていた。

日光に輝くリージェント・パークの水辺

弱々しい日光でも、これから長い冬を迎えるロンドンの人々には貴重だよね。リージェント・パークを訪れた家族連れは、日光に輝く水辺にボートを浮かべて夏の名残を惜しんでいたよ。

ロンドンのリージェント・パークの輝く水辺(イギリス)

時に雲が途切れて太陽が顔を出せば、水面が輝くんだ。既に上着が欠かせないほどに気温は下がっていても、周囲が明るくなれば、なんだか暖かく感じるよね。

ところで、19世紀のロンドンは今と比べてとっても寒かったみたい。冬になると凍りついたリージェント・パークの池の氷の上で人々はスケートをしていたんだそうな。でも、西暦1867年にその氷が割れ、多くの人々が池に落ちて亡くなったらしい。ちなみに、今のロンドンではリージェント・パークの池に滑ることができるほどの氷は出来ないけど。

リージェント・パークでフィッシュ・アンド・チップス

純白のバラは見事だし、日光に輝く水辺も優しいんだけど、午後には仕事に戻らなきゃいけない。その前にお昼を食べなきゃ。

ロンドンのリージェント・パークで食べたフィッシュ・アンド・チップス(イギリス)

というわけで、リージェント・パークの中のカフェで食べたのが、上の画像にあるフィッシュ・アンド・チップス。日本に戻ればフィッシュ・アンド・チップスもなかなか口に出来ないから、イギリスに来たら食べておかなきゃね。(イギリスでは珍しくもないパブイングリッシュ・ブレックファストも、日本ではなかなか食べることが出来ないけどね。)

リージェント・パークの白鳥

お昼を食べてカフェを出る。さて、仕事に戻らなきゃね。

ロンドンのリージェント・パークの水辺の白鳥(イギリス)

池の横を通り過ぎようとすると、水辺の白鳥が寄ってきた。何か食べるものを期待しているみたいだけど・・・。あ、食べ物は何も持っていないんだ。ごめんね。

リージェント・パークとイギリス王たち

このロンドンの憩いの公園リージェント・パークについて、二人のイギリス王に感謝しなければいけないかもしれない。

まず一人目はイギリス王ジョージ4世だね。彼が若い頃、父王ジョージ3世の摂政(英語でリージェント)をしていた。その頃にここに宮殿を建てる計画を立てたんだそうな。ところが、その計画が中止になり、代わりに今のリージェント・パークが造られたらしい。リージェント宮殿がリージェント・パークになったというわけだ。

もう一人はイングランド王ヘンリー8世かな。彼は世界遺産ともなっているファウンテンズ修道院アーサー王伝説ゆかりのグラストンベリー修道院など多くの修道院を解散させているんだけど、このリージェント・パークの土地もかつては修道院の所領だったらしい。それを解散させて王家が没収したわけだ。

故にジョージ4世の計画に至ったと言う意味で、同じくヘンリー8世に感謝。王妃キャサリンとの離婚・アン・ブーリンとの再婚問題やトマス・モアのロンドン塔での処刑などで悪名高い王様だけどね。


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