トップページへ
東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅
スノードンの山々と子羊たちの春
ウェールズ北部、イギリス (1999年5月)
07. スノードンの子羊たちの春
(ウェールズ北部、イギリス)
山々の眺めを楽しんだ山頂駅からの下りにスノードン山岳鉄道を途中下車した私達は、緑の山道をのんびりと歩いて下る。周囲に広がるのは牧場だ。
ところどころに牛の姿も見かけるけど、牧場で育てられているのは主に羊みたいだね。
春に生まれたばかりのヒツジの赤ちゃんたち
(ウェールズ北部、イギリス)
羊の群れの中に混じっているのは、この春に生まれたばかりの羊の赤ちゃんたち。
ようやく足腰がしっかりしてきたような子羊もいれば、まだヘソの緒をぶら下げている赤ちゃんもいる。
好奇心旺盛な子羊たちは、突如として姿を見せた見慣れない生き物(私たちのこと)に興味があるらしく、じっとこちらを見ている。
母親の方は、私達には眼もくれず、一生懸命に草を食べている。おっぱいを出さなきゃいけないから、彼女達も大変なんだよね。
ちなみに、春になると子羊たちが生まれるのは、なにもウェールズに限ったことじゃないんだ。ヨーロッパのアチコチで似たような光景を見ることが出来る。例えば、5月のノルウェーでも生まれたばかりの子羊たちを見かけたよ。
余談ながら、イギリス(ブリテン島)に農耕や牧畜が伝来したのは紀元前5000年ころのことなんだそうな。その頃から、ここでは羊たちが育てられてきたのかな。
珍味、スプリング・ラム(あるいは、ピンク・ラム)...
ところがね、ヨーロッパの人々にとっては、羊の赤ちゃんは「スプリング・ラム(あるいは、ピンク・ラム)」とも呼ばれる珍味なんだ。
草を食べ始める前の、ミルクだけで育っている子羊の肉は、柔らかくて臭みも無くて、春だけの味覚なんだって。
でも、可愛すぎる !!
しかしさ、陽の当たる春の山道を、母羊の後をチョコチョコと歩く羊の赤ちゃんを見ていると、とても食べることは出来ないよね。可愛すぎるよ。
本当のことを言うと、この旅に出る前の私達も、ウェールズではスプリング・ラムを食べよう...なんて考えていたんだ。でも、赤ちゃん羊たちの様子を見ていると、とても...。
話は変るけど、2001年の夏、私達は四国の高知を旅行したんだ。旅の前の計画では、高知沖の太平洋で鯨を見て(ホエール・ウォッチング)、それからクジラの肉を食べようと...。ところが、大海原を泳ぐクジラの親子を見ていると、とてもクジラを食べる気にはならなかった。
クジラと子羊、どっちが ... ??
でもね、クジラが可哀想だと捕鯨を反対する人々も、ピンク・ラムは食べちゃうのかな ?? 羊の赤ちゃんは可哀想じゃないのかな ?? 少なくともピンク・ラム反対運動は聞かないよね。キツネ狩り反対運動は聞いたことあるけどね。
しかし、こんな生まれたばかりの羊の赤ちゃんを珍味だと喜んで食べる連中に、捕鯨は残酷だなんて、言われたかないねえ。
|
(かく言うこの男だってピンク・ラムの味を知らないわけではないし、クジラの刺身に舌鼓を打ったこともある。人間と言う生き物は、極めて恐ろしく、また罪深い存在ではある。哀れなことだ...。)
|
前のページ |
この旅の日程表
Copyright (c) 2002 Tadaaki Kikuyama
All rights reserved
このサイトの画像 及び 文章などの複写・転用はご遠慮ください。
|