東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

アルザスとストラスブール フランス

- ワインと美食と歴史の旅 -


03. ウンテルリンデン美術館に見る
「イーゼンハイムの祭壇画」


かつては修道院だったウンテルリンデン美術館
(コルマール、アルザス地方、フランス)

ウンテルリンデン美術館(アルザス、フランス) コルマールの古い街並みを代表するメゾン・ド・テート(頭の家)から更に足を進めれば、やがて広場に面して立つウンテルリンデン美術館(右の画像)が見えてくる。

美術館・・・にしては、ちょっと変わった建物だよね。それもそのはず、ここは西暦1230年に創設されたウンテルリンデン修道院の建物だったんだ。

歴史あるウンテルリンデン修道院に歴史の荒波が押し寄せたのは16世紀のこと。まずは宗教改革によって翻弄され、17世紀には三十年戦争の火の粉が降りかかり、18世紀にはフランス革命に巻き込まれ・・・修道院に静けさが甦ったのは、西暦1853年のこと。その年、かつての修道院の建物を利用して、ウンテルリンデン美術館が開館したんだ。

そして、そのウンテルリンデン美術館で見ることができるのは、アルザス芸術でも最高の作品と言われる・・・ん、ちょっと待てよ。

ウンテルリンデン美術館はお休み・・・だけど

ところが、今日はメーデー。祝日だよね。私たちが目指してやって来たウンテルリンデン美術館も休みなんだそうな !!

という話を聞いたのは、ウンテルリンデン美術館前の観光案内所。仕方ないね。じゃあ、絵葉書でも買って・・・と、案内所の中の土産物の棚を捜している私たちの横で、係員に英語で話をしている日本人のカップル。

「どーして休みなんだ ?! 私たちはこのウンテルリンデン美術館を目当てに、わざわざ日本からやって来たんだ。しかも、明日はここを離れなきゃいけない。なんとか今日、美術館に入れてくれよ !!」などなど。

気持ちはわかる。気持ちはわかるけど、そこまで言ったら見苦しいよねえ。しかも、相手の係員も可哀相だよ。止めて欲しいなあ。




アルザス芸術の最高傑作
「イーゼンハイムの祭壇画」

そんなわけで、ウンテルリンデン美術館に入ることは出来なかった。仕方なく、美術館近くの観光案内所で資料や絵葉書を買い込む。その絵葉書から取り込んだ「イーゼンハイムの祭壇画」が下の画像さ。(オリジナル画像でなくて申し訳ない。)

コルマールのウンテルリンデン美術館にあるイーゼンハイムの祭壇画(アルザス、フランス)

この「イーゼンハイムの祭壇画」は、アルザス芸術の最高傑作の一つ、ヨーロッパ芸術のお宝の一つと言われているらしい。制作されたのは西暦1512年から1516年にかけての頃。(ちょうどルネサンス真っ盛りのイタリアではラファエロが「小椅子の聖母子」を描いていた頃だね。ラファエロの聖母はイタリア古都フィレンツェにあるピッティ宮殿のパラティナ美術館で見ることができるよ。)

この「イーゼンハイムの祭壇画」を描いたのは、マティアス・グリューネヴァルトなる人物だとされている。その本名はマティス・ゴットハルト・ナイトハルトではないかとされているんだ。

宗教改革と「イーゼンハイムの祭壇画」

アルザス芸術の最高傑作の一つ、ヨーロッパ美術のお宝の一つとされる「イーゼンハイムの祭壇画」も、宗教改革の嵐に巻き込まれた歴史を持っている。

ルターが西暦1517年に95か条の論題を提示して後、アルザスにはルター派が広がっていった。そのルター派は可視的な宗教芸術作品をカトリック的なものとして敵視した時期があった。そして「イーゼンハイムの祭壇画」も、人々の目に触れないところにしまわれてしまった。

そんな「イーゼンハイムの祭壇画」が再び人々の目に触れたのが、19世紀半ばにオープンされたウンテルリンデン美術館だったんだ。

【参考】都市別ツアー


【参考】ホテル検索


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