東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

旅行記 「初秋のブルゴーニュ」 (フランス)

ディジョン、ジュヴレ・シャンベルタン、ボーヌ、ペルージュ、リヨン

04. 古都ディジョンのノートルダム教会

古都ディジョンのノートルダム教会

中世ブルゴーニュ公国の古都ディジョンの街を歩き、やって来たのはノートルダム教会(下の画像)。

フランスのブルゴーニュ地方の古都ディジョンのノートルダム教会の外観

13世紀に完成したゴシック様式の教会なんだそうな。でも、そのノートルダム教会の前の広場がちょいと狭い。おかげで上の画像のように全体像を撮影することも出来ないわけだ。

ノートルダム教会の上にはジャックマールの仕掛け時計

そのディジョンのノートルダム教会の壁面の雨樋には、見事な怪物の姿のガーゴイルがずらっと並んでいる。そして教会の建物の上に、このノートルダム教会のお目当ての一つであるジャックマールと呼ばれる仕掛け時計(下の画像)があるんだ。

フランスのブルゴーニュ地方の古都ディジョンのノートルダム教会のジャックマールの仕掛け時計

このジャックマールと呼ばれる仕掛け時計は、フランス王ジャン2世の息子のヴァロワ家系初代ブルゴーニュ公フィリップ・ル・アルディ(大胆公・豪胆公)がフランドル地方で戦った際の戦利品の一つだった。(そのフランドル地方は後にブルゴーニュ公国の支配下に入っている。)

ちなみに、当初の仕掛け時計には、ジャックマール氏だけがいたらしい。ところが、やがてその奥さんが登場し、今は子供二人も加わって、ジャックマール家は4人家族になっているわけだ。

ある本によれば、この仕掛け時計ジャックマールの人形たちは決まった時間に動き出すとあった。時計の一方の端から、両親と二人の子供達の人形が姿を現し、もう一方の端まで行進する。そして、父親が鐘を鳴らし、母親は膝を折って挨拶し、子供たちはお辞儀をするというんだ。

翌日のことなんだけど、お昼に私たちは再びノートルダム教会の前にやってきた。通りに面したブラッサリー(その店の名前は「ジャックマール」)のテーブルを占拠し、ワインを飲みながらオムレツを食べ、仕掛け時計を眺めたんだ。(ついでと言っちゃ申し訳ないが、ワインもオムレツも美味かった。)

そして午後1時。家内と私は眼を皿のようにして、瞬きもせずにジャックマールを見つめた。人形の腕が動いて鐘を鳴らした。が、一家4人の行進も無ければ、子供たちのお辞儀も無い。今では仕掛け時計の人形は動いていないんだね。

ちなみに、このジャックマールの仕掛け時計のことが書いてあったというのは、M・J・K・フィッシャーという著者の「ブルゴーニュの食卓から」という本。1930年頃のディジョンでも暮らしを描いたもの。ちょいと内容が古すぎたかな。でも、ブルゴーニュの料理やワインについて面白く読めたよ。

ノートルダム教会の内部

そんな仕掛け時計 ジャックマールを見て、ノートルダム教会の中に入る。古都ディジョンが大火に襲われたのが西暦1137年だったけど、その後に着工され、13世紀に完成した教会なんだそうな。

フランスのブルゴーニュ地方の古都ディジョンのノートルダム教会の内部

その内部の様子が上の画像なんだけど、かなりシンプルな印象だよね。同じノートルダムという名前を持つ、フランスの首都パリノートルダム大聖堂や、プロヴァンス地方マルセイユにあるノートルダム・ド・ラ・ガルド寺院とはかなり違っているね。

黒い聖母像が古都ディジョンのノートルダム教会のお宝

そんなシンプルな印象を与える古都ディジョンのノートルダム教会の内部。その奥の南側にあるノートルダム・ド・ボン・ネスポワール礼拝堂が下の画像なんだ。

フランスのブルゴーニュ地方の古都ディジョンのノートルダム教会の黒の聖母像

上の画像にも見えている黒い聖母像は6世紀か7世紀頃のものとされているらしい。古都ディジョンのノートルダム教会のお宝だね。


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