アルザス風スペイン料理 「ネイチェル」
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アペリティフ 店の中にはテーブルが 10 卓。テーブルとテーブルとの間は広く、ゆったりと腰を降ろすことが出来る。 さて、アペリティフを何にするか。フロア・マネージャー氏に尋ねた。「ネイチェル・スペシャルとでも言えるものはありますか ??」 やがてアペリティフが登場。シャンパンとカシスに、カンパリとフランボワーズを加えたもの。悪くはないが、驚くほど美味いものでもない。 ワイン
料理を選び終えると、次はワインだ。リストの中から選び出したのが、スペイン産のリースリンクの白。元来はフランスのアルザスで栽培されているリースリンクを、スペインで栽培してワインにしているというのが興味深い。 とはいえ、その選択に自信があったわけではない。やがてテーブルにやってきたソムリエ氏に相談のうえで、そのワインを注文した。 料理を待つ まずはアミューズ・グールの登場だ。ブラック・オリーブのパテとドライ・トマトのカナッペ、チーズ入りのロール・スティック、セロリの風味のクッキー、サーモンとクラムのムース。 どれも美味いが、最高なのはムース、続いてカナッペだ。アミューズ・グールが美味いと、料理に対する期待も膨らむ。 やがてフランス・パンが出てきた。パン大好きの家内がすぐに手を出す。美味い !! 家内の口から最高の賛辞が飛び出す。 パンにうるさい家内が、ここまで誉めるのは尋常ではない。普段は殆どパンを食べない私も、つられて一口。なるほど、これは美味い。 家内の表現によれば、カリカリのサクサクのフワフワのシットリである。さきほど焼きあがったばかりのパン。しかし、ここが我慢のしどころだ。ここで調子に乗ってパンを食べすぎては、料理が入らなくなる。 ワイン 充分に冷えたワインが登場。スペイン産のリースリンクの白。色は非常に淡い。殆ど透明である。香りは非常にドライ。 リースリンクの本場アルザスのものと比較して、フルーティな香りが弱い。口に含む。かなり酸味が強い。ほのかな甘み。しかし、爽やかな後味。結構なお味 !! (旅行の後、ロンドンの自宅に戻って調べたところでは、このワインの産地 ペネデス Penedes は、バルセロナの南 30km ほどのところにある海岸沿いの地域であった。)
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前菜 - アンギラス・サーモン・アスパラガス さて、ようやく前菜である。アンギラスとサーモンのサラダ。生野菜の上にアンギラス(ウナギの稚魚)とサーモンを散らし、あっさりとしたドレッシングをかけてある。その周囲にはトリュフ。非常に贅沢なサラダだ。 細い割には歯ごたえのあるアンギラスが美味い。もう一つ美味かったのが、アスパラガス。非常に細い。出始めのアスパラである。 (ちなみにアンギラスのスペイン風の食べ方であるが、たっぷりとニンニクを使い、オリーブ・オイルで炒めて、スパゲティのように食べる。この店の料理は、後で説明するが、個性的なのだ。) メイン - ロブスター・アサリ・イカ墨ご飯・ヒラメ・シュークルート 家内のメインは、ロブスターとアサリのパナッシュに、イカ墨ご飯。悪くはない。しかし、私のメインの方が美味い。 私の料理は、ヒラメのグリルにシュークルートを添えたもの。そのヒラメがプリプリとした歯ごたえで美味い !! ちなみにシュークルートだが、もちろんスペインの伝統的な料理ではない。 ドイツのザウアー・クラウト ないしは アルザスのシュークルートというのが本来の姿である。 面白い店だ。スペインの素材を使いながらも、アルザス風の料理やワインが出てくる。それもそのはず、店のシェフはアルザスの出身。 そのシェフが、スペインとアルザスのエッセンスを一つにして、美味い料理を出している。(ただし、スペインの伝統的な料理を食べたい時は、この店に来るべきではない。) デザート ディナーはまだ終わらない。この店は、デザートにも定評がある。それを食べずに帰るわけにはいかない。 たくさんの種類のデザートを乗せたトレイが登場する。興奮した家内は、ワイン・グラスをひっくり返す。 それにもくじけずに家内が選んだのは、イチゴ、チーズ・ケーキにオレンジ風味のプリン。私はイチゴのタルトとオレンジ風味のプリン。なるほど評判になるのも当然の味だ。 特に極めつけはイチゴ。小さくて形が悪い。見た目には貧相この上もない。しかし、そのイチゴが美味い。不思議なほどに濃縮された味なのだ。あれは野イチゴだろうか。不思議なイチゴだった。 お値段 さきほどのソファーに移動する。コーヒーを飲みながら煙草をふかす。やがてタクシーがやって来た。今日のディナーも終わりだ。お代は 23 千ペセタ( 18 千円)なり。 これだけ飲んで食べて、この値段は安い。再びバルセロナに来る機会があれば、是非ともこの店で食事をしようと決めた。 失敗 !! ロンドンに戻り、資料を整理していたとき、ちょっとしたメモを見つけた。ネイチェルの予約を取ったときのメモ。こちらからは 8 時と頼んでいたが、店からは開店は 8 時半だという連絡のメモだ。私は開店時間のことに関して、すっかり忘れていたわけだ。申し訳ない !!
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