ヨーロッパ・ミソラン・ガイド 手前味噌味 レストラン・レポート
ヨーロッパ・ミソラン・ガイド

チンクエ・テッレの小さな漁村のレストラン
(ヴェルナッツァ、イタリア、1996年9月27日)

Restaurant Misolin Michelin
Ristorante AL CASTELLO
dom.fisc, Via Guidoni 56, Vernazza, Italy
Tel 0187 812296

チンクエ・テッレの小さな漁村にて

9月も終わり近いある日、家内と私はイタリア北部の東リヴィエラの海岸にあるチンクエ・テッレ(五つの村)の一つ ヴェルナッツァ にやってきた。ジェノヴァの南にある小さな漁港なんだ。

ヴェルナッツァの狭く暗い階段 村の中の狭く暗い階段を登る。その上にある砦がお目当てだ。古くて小さな砦だけど、ジェノヴァを本拠としていた海の傭兵ドーリア家に縁のある砦のようだ。

ヴェルナッツァの漁港を見下ろす その砦からは、夏も終わりに近づき人影も少なくなったヴェルナッツァの小さな漁港を見下ろすことが出来る。

私達は砦のすぐ下にあるレストランに入った。庭先に並べられたテーブルの上には、蔓をはわせた緑の日よけ。涼やかな風が気持ち良い。

崖の下にある小さな漁港を眺めながら、サラダとワイン。そして前菜は、ジェノヴァ風スパゲティ。バジルと松の実をたっぷりと使った緑色のソースのスパゲティ。ちょっとクセがあるから苦手な人もいるみたいだけど、家内と私にとっては大好物なんだ。

地元の甘口白ワイン シアケトラ

そして、ここで出会ったのが、地元で作られている甘口の白ワイン「シアケトラ Sciacchetra」。

それまで名前も聞いたことのないワインだったけど、キリッと冷やして爽やかな甘さが、夏の終わりの午後に最適だね。

シアケトラが気に入った私は、ジェノヴァに住む友人のためのお土産に一本買って行ったんだ。それを受け取った友人は、非常に珍しいとのコメント。ヴェルナッツァから近いジェノヴァに住んでいても、なかなか手に入れることの出来ないワインなんだって。値段はさほど高くもないんだけどね。




もう一つ余談なんだけど、このワインが私の甘口ワインに対する印象を変えちゃったんだ。それまで甘口ワインなんて、飲もうとも思わなかったのに ... 。実はそれまで本当の甘口ワインを飲んだことが無かっただけのことだと気がついたんだ。

甘口ワインといえば、飲み干した後に口の中に妙な甘さが残るというイメージだったけど、あるべき甘口ワインはそんなものじゃない。むしろ後味はさわやか。ワインだけでも楽しめるし、フルーツを食べながらでも良い。ものによってはチーズも合うけどね。そして、出来れば、のんびりさせてくれる空気、見飽きない風景、夏の終わりの爽やかな風があれば言うことは無いね。

ちなみに今の私の気に入りの甘口は、フランスはボルドーの南にあるソーテルヌ、ハンガリーの盆地で生産されるトカイ(辛口も美味しいけどね)です。


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